BON's diary

「何考えてんだ、お前はっ!」 「い、いろんなこと」

【真読】 №142「白髪の年少」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号60 たとひ白髪の老僧なりとも、無徳なれば小僧に同じ。これを白髪の年少と云う。『行持鈔』に云く、律の中に、阿難、衆を摂するに無法なるを、迦葉見て呵して「年少」と呼ぶ。阿難、問うて…

よこみち【真読】 №141「やけどするわよ」

かつて、近くのお寺でぼや火事があり、お見舞いに伺った。庫裏には方丈様がおいでになり、そのお寺の総代さんが二人ほどいて、事の対処に相談中のようすだった。表書きに「祝融見舞い」としたためた赤のし紙の清酒二升を床の間に捧げ、このたびは大変なこと…

【真読】 №141「火難あれば鐘を打つ」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

火災あれば鐘を打って人を集むること律に出たり。『五部律』に云く。もし野火来たらば、まさに揵稚(けんち、鐘なり)を打って唱令せよ。

よこみち【真読】№140「クスリの効果」

仏教で薬と言えばすぐ思い出されるのが薬師如来。あの左手にもつ薬壺について12世紀の真言密教書『要尊法』中に次のように見える。「法界定印上有藥壺。壺内有十二大願妙藥放十二光照。施主身遇此光者除病延命」(大正蔵78、194c) ここにある十二種の大願…

【真読】 №140「僧の合薬」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号60 『事鈔』に『善見律』を引いて云く、医師と作(な)ならば吉羅を得て、出家の五衆ために薬を合わすことを得る。もしくは和尚、父母の寺に在りて疾病せば、弟子、また薬を合わせることを…

「声もよし節もよしとて高ぶるな」

「声もよし節もよしとて高ぶるなまごころなきは下手とこそ知れ」。 梅花流を学ぶ人であれば一度はこの歌を耳にし、あるいは目にしたことがあるだろう。詠唱の技巧や恵まれた声音の資質に奢ることなく、至心かつ謙虚に信仰のお唱えとして勤めよ、という梅花流…

よこみち【真読】№139「世渡り上手は嫌われる?」

知に働けば角が立つ、情に棹させば流される。 さとりにたどり着けぬ、迷いに閉ざされた領域、そのそれぞれを八種に分かって三塗(途とも)八難という。その八番目「世智弁聡」。中村『仏教語大辞典』には、「世俗のことにさかしく利口なさま。世渡りの智慧が…

【真読】 №139「世間の学」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号59 俗典に達し、詩文を巧みにし、書を能くする等は、並びに世法なるを以て僧の事(わざ)とするに非ず。然りといえども外道を伏するために外書を学せよと『四分律』にこれを聞く。このゆえ…

よこみち【真読】 №138「仏教儀礼の執物」

執物(とりもの)。神道儀礼ではよく知られた名前。 たとえば『神道辞典』は、「採物 神楽などの神事芸能で舞人が手に持って舞う物。執物、取物とも記す。あるいは神事・舞に用いる用具を清めるための舞において、舞人が手にする物を採物ということがある。…

【真読】 №138「扇を執るは僧の礼」 巻四〈送終部〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号59 僧の扇を執るは、これ礼なりとす。 『要覧』に云く、西天、多くは扇を執る。『阿含経』に云へるごときは、阿難と羅云(らうん)と皆な扇を執りて仏に侍す。優婆律蔵を結集するとき、波斯…

よこみち【真読】№137「あなたも私もありがとう」

乞食・托鉢の話題は本編の巻三№69「托鉢の僧に施す」でも取りあげていて、そのよこみち「マジメだけじゃ、つまんない」で行乞に関わるいくつかの説を紹介した。http://ryusen301.hatenablog.com/entry/2016/01/17/101801http://ryusen301.hatenablog.com/ent…

【真読】 №137「乞食(こつじき)の法」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号59 今の托鉢の僧をみるに、多くは口を養うためのみ。なんぞ杜多(づだ)の浄行ならむ。まことに誡むべし。このゆえに如法を知らしむ。 『行事鈔』に『四分律』を引いて云く、比丘、村に入て…

よこみち【真読】 №136「業のことなど」

業の問題をしばしば取りあげている道元だが、今回の本編のテーマに触れて、永平広録の中の次の説示を取りあげてみたい。 それは広録巻7-517上堂である。 闍夜多(しゃやた)大士と鳩摩羅多(くもらた)尊者の問答に因んで道元が展開する場面だ。 大士が尊…

【真読】 №136「業報は聖者も免れず」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号58 『増一阿含』に云く、大目連、乞食に出て梵志に囲まれ、瓦石を以て骨肉を打たるる。これ往業に依てなり。 それより還りみれば、舎利弗、風の疾いを以て先だって入滅す。三界の諸天、涙を…

よこみち【真読】 №135「ゆれる思い出」

小学校の頃、なにか不始末をやらかして「罰として一週間の便所掃除!」などと先生に叱られる・・そんな場面が記憶がある。 「罰」として成り立つということは、一般にはイヤな、耐えがたいことだからだと思うが、そんなイヤなことをさせられるのが「便所掃除…

「たましい」その1 柳田邦男『『犠牲』への手紙』(文藝春秋、1998年)

(2)「たましい」を探し求めて‐毎日新聞に答えて ‐本をまとめた原動力は柳田 河合隼雄さんが「人間は物語らないとわからないところがある」といっています。私も息子も人間存在の暗闇を見てしまったような気がします。息子を亡くした私がもう一度再生して…

【真読】 №135「厠を浄むる功徳」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号58 『虚空蔵経』に曰く、もし懺罪の人あらんに、厠を治すること八百日すれば、よく罪咎を滅す(要覧)。雪竇(せっちょう)禅師、霊隠寺の厠を掃除する役お司りしもこれに依ってなり。義堂…

よこみち【真読】 №134「ドライとウェット」

ときどきその解説に違和感を感じる所のある『真俗仏事篇』だが、今回のテーマがそうだった。 いわく、「寄付とはあづける義にして、与ふる義にはあらず」。 これまで寄付とは布施とほぼ同意で、したがって「喜捨」ということだと思っていた。たとえば寺院に…

【真読】 №134「寄付」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号57 今、什器など寺院に納むるを寄付と云う。按ずるに寄付の文字、『優婆塞戒経』に出たり。しかるに経の寄付の字義はあづける義にして、与ふる義にあらず。然れば今、寄付と云うは器財を寺…

高田道見と赤松月船 1

楢崎一光「第八 二十六世高田道見大和尚」『瑞応寺の今昔』仏国山瑞應寺 (第二十六世竹内方丈の)後任として迎えられたのが、高田道見方丈で、明治38年5月21日の晋山開堂でありました。高田方丈は当時四十八歳。すでに東京において大変な教化活動をしておら…

久我尚寛 「報謝御和讃」解説

私がこの御和讃を作詞しましたのは、先年山形県の余目に梅花流県奉詠大会があったとき、水島師範と共に審査員としてご招待を受け、藤島町法眼寺(百瀬師範の御自坊)に拝宿したときのことであります。 百瀬夫人と御同行の石黒夫人とが交々ご接待に出られて、…

高田道見と赤松月船

『跳龍』昭和51年4月号「心の花は咲きそろう」「三宝御和讃解説(上)」赤松月船 (前略)この三宝御和讃は、高田道見老師のお作をもととして、専門委員会の方々が手をつくして、補正の上、こういう形に完成したものであります。 今から六十年前、三宝唱歌と…

追悼

2017年11月25日 この日、管理人を失ったあるSNSアカウントが二つ。 1~3ヶ月に一度くらいは顔を合わせて食事していた。 自分よりも5歳下の女性。 舌を巻くほどに聡明でものおじせずに自分の意見をつらぬく人。 どういうわけか慕ってくれて、いつも向こうか…

よこみち【真読】 №133「親孝行、したい時には・・」

恩愛に関する話題はきっと私の中でも関心の度合いが高いのだろう。「流転三界中 恩愛不能断 棄恩入無為 真実報恩者」 この言葉に関するテーマは、これまでにも両親への孝養や、本朝高僧傳史上最も孝をつくしたと伝えられる元政のことなどたびたび取り上げて…

【真読】 №133「父母を寺に養う」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号57 僧に貧銭の父母あって寺に養はるるあり。三宝物を費やすゆえに、たとい親なりとも罪を結せんかと疑う者あり。 僧はなお孝養を知るべし。なんぞ疑はん。今『行持鈔』の説を出す、これを読…

よこみち【真読】№132「暮らしのおなやみ解決します」

日常的な仏事の疑問回答集というスタイルの『真俗仏事篇』において、今回のような話題はやや異質だった。吠える犬を制する・・。 こんなおよそ「仏事」とは遠い話題もしばしば出てくるところがこの本のおもしろいところなのだが、こんなところにオモシロサを…

【真読】 №132「吠える犬を制する法」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号57 俗説に、狗が吠えかかる時、手を握って向かえば犬退く、これ犬を畏(おど)す術と云う。 按ずるにこれもまた秘軌より出てて俗に伝ふるか。『大元帥軌』中(十三葉)云く、「もし犬、人を…

よこみち【真読】No.131「猫を虐待する僧侶に関する件についての一考察」

www.youtube.com お寺と猫とくれば「山寺の和尚さん」がすぐに思い出される。 さて、と調べてみるとやはり探求好きな方は世に少なくないようで、たちまちあれこれの情報にネット検索は導いてくれた。 いわく、早期和製ジャズがオリジナル。 いわく、江戸期の…

【真読】 №131「猫を蓄うことを禁ず」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号56 猫を飼うは殺生の咎(とが)をもって戒疏にこれを禁ず。密部には『蘇婆呼童子経』の中に曰く、「猫・狸・羖(ひつじ)・羊を蓄うことなかれ、(乃至)かくの如くの人今世・後世に真言を…

よこみち【真読】№130「ガラスのごとき・・・」

「お坊さんって、女性恐怖症じゃない?」 と、誰かからはっきり聞いたわけでもないし、そんな文章を読んだという定かな記憶があるわけではないが、でも誰かがきっとしゃべっていそうな気がする。少なくとも今回の本編のような文章に触れると自分などはそうい…