BON's diary

「何考えてんだ、お前はっ!」 「い、いろんなこと」

「お盆」十題 その3 “紅蓮せんべい” 

 紅蓮せんべい。ご存じの方はどれくらいいらっしゃるだろうか。おそらくは地域限定(宮城県・特に松島周辺と、秋田県・特に象潟周辺)じゃないかと思うのだが、いかがだろう。
 その由来は掲載サイトにあるように、象潟の娘タニと松島の小太郎との悲恋物語にあると伝えられている。夫・小太郎に早く先立たれ、瑞巌寺について出家し尼・紅連となったタニが、なりわいとしておぼえたせんべい作りが今に伝えられたものという。後に象潟へ帰り秋田にも「紅蓮せんべい」の名は知られるようになった。
 さてここで問題は、写真のように秋田県北部(北秋田市大館市、そのほかはどうだろ?)では、お盆が来るとこの白い短冊のようなせんべいを盆棚にかける風習がある。お盆をのぞくと、これを買って食べるということはほぼない。お店で売りに出されるのも「お盆用品」の扱いがほとんど。一方の松島周辺では(私の聞いた限りでは、これをお盆の特別のお供え物としている例はないという)。はて、いったいどうしてこうなったのだろう。正直なところわからない。どなたかご存じありませんか?
 (一応お檀家さんには、「七夕の織り姫&彦星のように、お盆になると、生前には実らなかったタニと小太郎の恋物語が、幽明の境を超えて成就できると同じように、先立ってしまった愛しい人たちとの再会の思いがこの習俗に託されているんじゃないでしょうか」てなこと言ってお茶を濁しておりますが・・
http://www.city.nikaho.akita.jp/life/detail.html?id=195

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