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BON's diary

「何考えてんだ、お前はっ!」 「い、いろんなこと」

【真読】 №7「初穂」 巻一〈祈祷部〉(『和漢真俗仏事編』読書会)

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webテキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号15

 古に、耕作して取り収め初めを神に奉るを初穂と云いしより、金・銀・米・銭一切を神に奉るを皆な初穂と云う、と『三代実録』に見えたり。
 按ずるに『倭姫命世紀(やまとひめのみことせいき)』にいわく、「二十七年戊午秋九月、鳥の鳴く声高く聞こえて、昼も夜も止まずして囂(かまびす)し。“これ異(あや)しき”と宣(のたま)いて、大幡生命(おおはたぬしのみこと)と舎人(みやこ)・紀麻良(きのあさよし)と使いに差し遣わして、彼の鳥の鳴く處を見せしむ。罷(まか)り行きて見れば、嶋の国伊雑(いぞう)の方上の葦原の中に稲一基(もと)在り。生(お)いける本(もと)は、一基にして末は千穂に茂れり。彼の稲を白き真名鶴、咋(く)い持ち廻りながら鳴きし。これを見顕(あらわ)して、“その鳥鳴く声止みし”と返り事申す。その時、倭姫命の宣(のたまは)く、“”恐ろし。こと問わぬ鳥さへ田を作て、皇大神に奉る物を”と詔して、物忌み始め給(たま)いて、彼の稲を伊佐波登美神(いさはつみのかみ)をして、抜き穂に抜かしめて、皇大神の御前に、懸けく真に懸け奉り始めて、すなわちその穂を大幡主の女子・乙姫に清酒作らしめ、御饌(みあえ)始め奉る云々」と。
 私にいわく、「これ初穂ならびに御酒(みき)の始めなるべし」。

 

※『倭姫命世紀』の引用箇所、神宮文庫本(岩波日本思想大系本・中世神道論)によれば次の通り。

 二十七年戊午秋九月、鳥の鳴く声高く聞こえて、昼も夜も止まずして囂し。これ異し、と宣たまひて、大幡生命と舎人紀麻良とを使いに差し遣わして、彼の鳥の鳴く処を見しむ。罷り行きて見れば、嶋の国伊雑の方上の葦原の中に稲一基在り。生いたる本は、一基にして末は千穂に茂れり。彼の稲を白き真名鶴、咋はへ持ち廻りつつ鳴きき。これを見顕はすに、その鳥鳴く声止みき、と返り事申しき。その時、倭姫命の宣たまはく、「恐ろし。事問わぬ鳥すら、田を作りて皇大神に奉る物を」と詔ひて、物忌み始め給いて、彼の稲を伊佐波登美神をして、抜き穂に抜かしめて、皇大神の御前に、懸け久真に懸け奉り始めき。則ちその穂を、大幡主の女子・乙姫に清酒に作らしめて、御饌(みあえ)始め奉る。

※「二十七年」は、垂仁天皇二十七年(BC 3年)