BON's diary

「何考えてんだ、お前はっ!」 「い、いろんなこと」

【真読】 №54「磬(ケイ)」巻二〈音楽部〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

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テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号29
 
 仏前法用のとき先ず磬を鳴らすことは、本尊諸天を警覚するためなり。
 ○梵語の犍椎(ケンチ)を、『声論』に磬と翻す。しかるに磬と鐘とは大いに殊なれり。しかるをなにに依てか『声論』に磬と鐘とを同じ物とする、最も疑い有るべし。今、古来の評(『名義集』)を考うるに、天竺に鐘は有れども磬は無し。ゆえにこの土の法事の鳴物を何にても犍椎の翻名に当てるなり。ゆえに『五部律』に曰く、「瓦・木・銅・鉄の鳴るもの有るに随って、皆な犍椎と名づく」。