BON's diary

「何考えてんだ、お前はっ!」 「い、いろんなこと」

【真読】 №60「霊簿(れいぼ・かこちょう)」 巻三〈祭礼部〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

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テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号32

 今の世の霊簿は、これ経軌の中に出るものに非ず。唐の戒禅師、天使の勅を奉じて一月の三十日に三十仏を配す。朔日・定光仏を首(はじ)めとして、晦日・釈迦如来に終わる。これを録して毎日の礼仏をなして、人天の福を修せしむるより起これり。今に世俗の霊簿に毎日仏名を書き載する、すなわちこれに依れり。『虚堂録』第七の「仏事編」に見えたり。
 または吾が朝にては慈覚大師の弟子良性、これに録(とっ)て三十番神を三十日に配し、勧請して(延久5年)如法に経を守護せしむ。朔日・熱田大明神、二日・諏訪大明神等、世に人の唱ふる三十番神なり。それより後、各おのこころざす霊名をその当日に勒(しる)して廻向の備えとす。