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BON's diary

「何考えてんだ、お前はっ!」 「い、いろんなこと」

【真読】 №80「断食」巻三〈苦行部〉(『和漢真俗仏事編』読書会)

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 webテキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号37

 問う、「断食は自餓外道の行なりと謗ずる輩あり。また『仏本行経』に、“仏、これを戒めて曰く、もし断食によってまさに大福を得べからんは、その野獣等、まさに大福を得べし、と説き玉へり”と。然れば今の世、願あれば一七日断食して仏天に祈る等は、外道の行なるか」。
 答えて曰く、「随喜の仏説、必ず一途に泥(なず)むべからず。これに取捨あり。もし勇固の心あって、この行をなすときは必ず効(しる)しあり。具(つぶさ)なるその証、具に『西域伝』の中の如し。また真言家の意(こころ)は、秘宝を修すに行者の身清浄ならざれば、成就せず。この故に断食して、大小便利の不浄を禦(ふせ)ぐためにす。その証文は下に『素婆呼経』及び『不動念誦法』を出すが如し」。
 ○『西域遊方記』第三云く、「南海の浜に一の山あり。布留陀羅と名づく。その山に一の岩あり。大きさ二丈、高さ二十丈。岩面に一菩薩の形像ありて彫刻せり。信念有る者に随うこと、音に応じて響くが如し。感赴せざること無し。もしこの岩面の菩薩に対して、断食すること七日すれば、生身の菩薩影現して親しくために説法す。良(まこと)におもんみれば、断食は心を一境にす。ゆえに心猛なり。感見通明ならしむるものなり。」