BON's diary

「何考えてんだ、お前はっ!」 「い、いろんなこと」

【真読】 №116「逆修」 巻五〈雑記部〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

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テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号50

 逆は「あらかじめ」と訓ず。あらかじめとは先だってなすことを云う詞なり。我が死後の修福を生涯に先だって修すれば逆修と名づく。『釈氏要覧』には「預修」と云う。「預」もあらかじめと訓ず。同意。
 ○『仏説潅頂経』に曰く、「普広菩薩、仏に白(もう)して言(もう)さく、“もし善男女、善く法戒を解し、身の如幻を知って、いまだ終わらざるの時、逆(あらかじめ)生七(生七とは七七日の斎を云う。また累七とも、斎七とも云う)を修して、燈を燃やし、幡蓋を懸け、僧を請じて尊経を転念せば、福を得ること多からんや否や”。仏、言さく、“その福、無量”と」。
 ○『地蔵本願経』に云く、「命終の後、大小の眷属、亡者のために福を修せんに、その功徳七分の中、稍(ようや)く一分を獲る。余の六分の功徳は修するものの利益となる。このゆえに逆修は、七分全く得る善根なりと讃嘆したまえり」。