【真読】 №120「露わにして印を結ぶことを得ず」 巻五〈雑記部〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)
テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号52
問う、印を結ぶに袈裟の下にし、あるいは衣袖の中にして手を露わさざるいわれは如何。
答えて曰く、これ印呪を重んずる義なり。もし露わにし軽くすれば、悪鬼神に碍(さえ)られて成就せず。
『陀羅尼集経』第一(仏頂壇法)云く、自らかつて三昧道場に入り難ければ、心を用いて護し命を軽くせざれ。露處(あらわ)に印呪法をなせば、悪鬼神のために便りを得ざる。