BON's diary

「何考えてんだ、お前はっ!」 「い、いろんなこと」

【真読】 №137「乞食(こつじき)の法」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号59

 今の托鉢の僧をみるに、多くは口を養うためのみ。なんぞ杜多(づだ)の浄行ならむ。まことに誡むべし。このゆえに如法を知らしむ。
 『行事鈔』に『四分律』を引いて云く、比丘、村に入て乞食せば、清旦に清く手を洗い、七條を着し、鉢囊の中に打露杖を執って、道に在りて行なうべし。常に善法を思惟すべし。もし聚落に近づけば、大衣を着すべし。右の手には杖を執り、左の手に鉢を持って、道の側らに行って次第に乞食せよ。もし俗人の食を送るに、迎え取ること得ず、喚び来たらしむるに、往きて取ることをよくせざれば(原文は「除喚来往取」)、強いて乞うことを得ず。まさに得る者の立って待つことを知るべし。(以上略出)
 ▲『資持記』に云く、次第乞食とは、豪賤を択ばず。『楞伽』の中に、迦葉は富を捨てて貧に従い、須菩提は貧を捨てて富に従う。俱に仏のために呵せらるる。平等に非ざるゆえに。