BON's diary

「何考えてんだ、お前はっ!」 「い、いろんなこと」

【真読】 №139「世間の学」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号59

 俗典に達し、詩文を巧みにし、書を能くする等は、並びに世法なるを以て僧の事(わざ)とするに非ず。然りといえども外道を伏するために外書を学せよと『四分律』にこれを聞く。このゆえに世法の学を得るとも僧の誇る所に非ず。
 ○『資持記』に云く、書算・卜術・俗典・文頌、倶にこれ世法なるを以て、出家の業に非ず。因縁のための故に時々またこれを許す。今時の釈子、名実ともに喪いて、書写を能くするときは称して草聖とす、俗典に通ぜば自ら文章と号す、地を択ぶときは名づけて山川となし、卜術するときは呼んで三命とす。あに意家を捨て仏に事(つか)ふもの、流俗の名に随順せんや。