BON's diary

「何考えてんだ、お前はっ!」 「い、いろんなこと」

【世説】№2「無恙(つつがなし)」

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 この義群書の中諸説一ならず。『輟耕録』の釈備(つぶさ)なり。故に今これを出す。○『輟耕録』曰く、「『神異経』に曰く、「北方大荒の中に獣有り、(よう)と名く。この獣人の家に入りて咋(かむ)ときは人疾(やめり)。黄帝これを殺したまう。これより人疾むことなし、これを恙無しと謂う」[已上]
 『爾雅』に曰く。「恙は憂なり。言うこころは恙無しとは憂え無しと云う義なり。これは只字義に依る。」[已上]
 應卲が『風俗通』に云う。「上古の時は室(いえ)無くして野に住み草に臥す。この故に恙と云える虫来て人を噬(かん)で苦しましむ。故にその時の人々先づ問うに恙無しやと曰う。」[已上]
 上の三説あるいは恙を獣とし、虫とし、あるいは無憂と謂えり。『廣干録書』には兼ねて憂と及び虫と取り、『事物紀原』には憂と及び獣とを取る。