BON's diary

「何考えてんだ、お前はっ!」 「い、いろんなこと」

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

【世読】No.12「嘸(さぞ)」巻一〈倭文用語類〉(web読書会『世説故事苑』)

この字『字書』に出づと雖も、今俗説に云うサゾの字義曽て有ること無し。これ吾が邦の造り字なり。俤(おもかげ)或いは糀(こうじ)などの類の如し。今俗に嘸(さぞ)と云うは尤もと領承する意なり。尤もと同心し異議なき時サゾと答うる詞なる故に文字口無に従う…

よこみち【世読】No.11「忖度の風土」

かっちりした武家社会の階層意識の反映なのだろうか。 文書の最後に必ず「そうろう」と附けるのは「いかがおぼしめすぞ、と先様の気をうかがうなり」ということだそうだ。これは「いかがでございましょうか、と相手の機嫌を伺う」というわけだから、たとえこ…

【世読】No.11 「候(そうろう)」巻一〈倭文用語類〉(web読書会『世説故事苑』)

『釈名』に「候は護なり。諸事を伺するなりとなり」然れば候はウカガウなり。倭俗の書札に詞の末には必ず候(そうろう)と云うは云下たる事ヶ様(かよう)なり。如何が思召ぞと先様の気をうかがう意なり。『壒囊鈔』にもこの義を叙ぶ。余嘗て人に聞けり、候(そ…

よこみち【世読】No.10「す、スキが・・」

「追って沙汰あるを待て」 〈沙汰〉なんて聞くとついこんな時代劇がかったセリフを思い浮かべてしまう。でもあらためて沙汰の着く言葉を挙げてみると、 刃傷沙汰、裁判沙汰、警察沙汰、色恋沙汰、新聞沙汰、沙汰止み、沙汰無し、音沙汰、御無沙汰、正気の沙…