BON's diary

「何考えてんだ、お前はっ!」 「い、いろんなこと」

2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

よこみち【真読】№72「ふどうさかもんじょうしげじんじょう」

あるお檀家さんから依頼事ひとつ。 「和尚さん、これおらほの婆さまがた申してるもんだばって、なんた意味だべが、教えてけねしか?」と、預かった用紙が画像のものである。私の住む北秋田の一集落に伝わる念仏の文句だ。この集落だけではなく、周りの集落に…

【真読】 №72「十三仏」 巻三〈祭礼部〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号36 問う、「年忌の法事に、初七日:不動、二七日:釈迦、乃至三十三年:虚空蔵等の本尊立つるは、本説ありや」。 答えて云く、「『下学集』に、十三仏十三の配当出づといえども本拠あるに非…

よこみち【真読】№71「精進します!」

日馬富士 横綱昇進時いわく、「横綱の自覚を持って、全身全霊で相撲道に精進します」琴奨菊 大関昇進時いわく、「大関の地位を汚さぬよう『万理一空』の境地を求めて、日々努力精進致します」曙 横綱昇進時いわく、「横綱の地位を汚さぬよう、稽古に精進致し…

【真読】 №71「精進」 巻三〈祭礼部〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号36 今の在家、肉食を断つを精進と云うと思えるは誤りなり。精進の文字は内典に多く出づ「しらぎ」と訓じて、勉め励ますの義なり。 『十誦律』の序に「諸仏、勤行・精進のゆえに阿褥菩提を得…

よこみち【真読】№70「さとりの機縁」

この「よこみち」のオチ、托鉢とはなんの関係もないところに行ってしまうのだけど、〈禅のさとりに〉関わるきわめて大事な内容。やや遠回りになるがしばらくおつきあいいただきたい。 今回の本編、『毘奈耶雑事』の話はわかりやすい。釈迦が弟子たちとの集団…

【真読】 №70「托鉢の錫杖」 巻三〈祭礼部〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号36 『毘耶耶雑事』に云く、「比丘、乞食して長者の房の中に入りければ、駭(おどろ)きて甚だ譏(そし)りけるほどに、比丘、仏に白(もう)す。 仏、云く、“今より、声をなして家に入て食…

よこみち【真読】№69「マジメだけじゃ、つまんない」

今では托鉢と言うと、年の暮れに一回、若いお坊さんたちと「歳末助け合い托鉢」ののぼりを掲げて街頭を歩くことくらいしかなくなった。それも「若い」を通り過ぎた身になってくると、寒さとおっくうさで足遠くなってきた情けない状態だ。そんな怠惰な私のま…

【真読】 №69 「托鉢の僧に施す」 巻三〈祭礼部〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号35 問う、「世俗、忌日には托鉢の僧に施すを務めとす。功徳、勝れたるや」。 答えて曰く、「一掬(にぎ)りの米は小財なれば、施し易うしてしかも積もれば巨(おおい)なる福となる。この修…

よこみち【真読】№68「飲み方上手」

お檀家さんのご法事に伺って設斎の場でお酒を頂戴する、ということが一年に一~二度ある。まわりのお坊さんの話を聞くと、これは少ない方らしい。ほぼ毎回ごちそうになってくるとか、中には「つい遅くなって結局そこの家に泊まって、翌朝仏壇拝んでから帰る…

【真読】 №68「在家の斎会に酒を施す」 巻三〈祭礼部〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号35 問う、「今の在家、斎会を設くるに必ず酒を施す。酒はこれ仏制なれば、亡者のために福とならず。還って修悪に似たり、いかん」。 答えて曰く、「我もまたもとより汝の如くおもへり。然り…

よこみち【真読】№67「サバ」

「死んだ人に食べ物供えてどうすんだよ。どうやって食えるって言うの。食えるわけないだろ。ほら見ろよ、いつまで上げといたって全然減るわけないんだから」 こういう御仁は古今たくさんいたのだろう。かしこい人間は霊魂など信じないというのだろうか。智慧…

ベジタブル

夢を見た。 いつかもこれと似たような夢を見た。 からだの中から野菜が出てくる。 何かの講習会場だった。 生涯学習とか、地域活動の学習会だったように思う。 会場は公民館とか交流センターのような一室。 となりには一緒に参加した同じ地域活動をしている…

【真読】 №67「霊供の本拠」 巻三〈祭礼部〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号34 問うて曰く、「霊供の本説、経論の中に見えずと云うものあり、いかん」。 答えて曰く、「按ずるに、『素婆呼童子経』に出たり。彼の経(上の七葉)に曰く、“念誦の人は、もしこれ俗人な…

よこみち【真読】№66「やんごとなきご質問」

それはたいそう昔のことでございます。能登總持寺のご開山・瑩山禅師のもとに孤峰というお坊さまが訪ねてまいりました。孤峰は人王九十五代・後醍醐天皇様のお遣いとして来たのでございます。その目的と申しますのは、十の項目にわたる天皇様のやんごとなき…

【真読】 №66「霊供」 巻三〈祭礼部〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号33 問う、「俗説に、亡魂は飯気(いげ)を喰らうと云う。この本説ありやいなや」。 答えて曰く、「『倶舎論』の説に依るに、これ烹(に)たてたる飯気をのみ喰らうと云うことに非ず。総じて…

よこみち【真読】№65「ポイントどう使う?」

「廻向」という言葉を英訳するとどうなるのだろう。ごく一般的な英訳サイトを介すると次のような例があった。 Buddhist memorial service prayers for the repose of the soul a memorial service; a prayer for the dead 私の貧弱な英語力じゃ詳しいことは…

【真読】 №65「廻向」 巻三〈祭礼部〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号33 廻向の義を問う。 答えて曰く、「亡者の為に経を誦み、真言陀羅尼を唱う。その功徳を廻らして彼の亡者に向かわしむ故に廻向と云う。 『四教集解』に曰く、“廻向は、自らの功徳を廻らして…