BON's diary

「何考えてんだ、お前はっ!」 「い、いろんなこと」

2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

【真読】 №143「誕生日の賀」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号61 俗に毎年の誕生日の賀をなすあり。 按ずるに、秘軌にこの法、出でたり。『金剛寿命陀羅尼念誦法』に曰く、もしよく三長斎月(正・五・九月なり)或いは自らの本生日(誕生日なり)に於い…

よこみち【真読】 №142「大人になんてなりたくない」

なべて生き物は年経ることによって成熟するものだ、と若い頃は思っていた。だがまわりを見回し自分を省みてどうもそうではないということが明らかになってきた。複数の経験から「なれ」を装う術は多くの人が見につけてゆくが、いったん切羽詰まった場面にな…

【真読】 №142「白髪の年少」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号60 たとひ白髪の老僧なりとも、無徳なれば小僧に同じ。これを白髪の年少と云う。『行持鈔』に云く、律の中に、阿難、衆を摂するに無法なるを、迦葉見て呵して「年少」と呼ぶ。阿難、問うて…

よこみち【真読】 №141「やけどするわよ」

かつて、近くのお寺でぼや火事があり、お見舞いに伺った。庫裏には方丈様がおいでになり、そのお寺の総代さんが二人ほどいて、事の対処に相談中のようすだった。表書きに「祝融見舞い」としたためた赤のし紙の清酒二升を床の間に捧げ、このたびは大変なこと…

【真読】 №141「火難あれば鐘を打つ」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

火災あれば鐘を打って人を集むること律に出たり。『五部律』に云く。もし野火来たらば、まさに揵稚(けんち、鐘なり)を打って唱令せよ。

よこみち【真読】№140「クスリの効果」

仏教で薬と言えばすぐ思い出されるのが薬師如来。あの左手にもつ薬壺について12世紀の真言密教書『要尊法』中に次のように見える。「法界定印上有藥壺。壺内有十二大願妙藥放十二光照。施主身遇此光者除病延命」(大正蔵78、194c) ここにある十二種の大願…

【真読】 №140「僧の合薬」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号60 『事鈔』に『善見律』を引いて云く、医師と作(な)ならば吉羅を得て、出家の五衆ために薬を合わすことを得る。もしくは和尚、父母の寺に在りて疾病せば、弟子、また薬を合わせることを…

「声もよし節もよしとて高ぶるな」

「声もよし節もよしとて高ぶるなまごころなきは下手とこそ知れ」。 梅花流を学ぶ人であれば一度はこの歌を耳にし、あるいは目にしたことがあるだろう。詠唱の技巧や恵まれた声音の資質に奢ることなく、至心かつ謙虚に信仰のお唱えとして勤めよ、という梅花流…

よこみち【真読】№139「世渡り上手は嫌われる?」

知に働けば角が立つ、情に棹させば流される。 さとりにたどり着けぬ、迷いに閉ざされた領域、そのそれぞれを八種に分かって三塗(途とも)八難という。その八番目「世智弁聡」。中村『仏教語大辞典』には、「世俗のことにさかしく利口なさま。世渡りの智慧が…