BON's diary

「何考えてんだ、お前はっ!」 「い、いろんなこと」

2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧

〈最終回〉よこみち【真読】№146「やっぱり仏?」

本編の編著者・子登とは密教系修験者じゃないだろうかと以前に目星をつけていた。修験者はまた仏教-神道の双方にわたるほぼオールマイティな教養を持っている。で、この人の場合は、神道よりは仏教の方に、仏教の中では密教に、より肩入れが強い。今回の項…

【真読】 №146「神託、仏語多し」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号61 『神国決疑編』に曰く、伊勢の神官には仏法を避けるとす。しかれども実に避け斥(きら)うに非ず。ただ祭祀の場に臨んで屏息(へいそく・いきをおさむ)するのみ。神宮の秘記の中、内典…

よこみち【真読】 №145「不如意」

水道配管工の友人が言っていた。「段取り八分。したくがばっちりだったら仕事のほとんどはできたようなもんだ」と。小規模ながらいくつかの事業経験をしてきて、その言のたしかさもうなづける。 仕事の支度、食事の支度、旅の支度。 では本編に掲げた桜にせ…

彼岸を迎える

戸数十件に満たない集落。少子高齢化の典型のようなそこでこの5年ほどの間に新築の家が三軒。三軒目の家の仏壇の魂入れ(開眼)をさきほど終えてきた。 「子供たちもみんなよそに所帯持ったんで私たち夫婦二人、前の家も古くなったし建てるなら今だと思った…

【真読】 №145「支度(したく)」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

死に支度いたせいたせと桜かな 一茶 テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号61 支度とは、本尊供養具の支具(しぐ)いかほどと度(はかり)こしらゆる意(こころ)なり。この文字の出処を繹(たづぬ)るに、『集経』十三(三十二…

よこみち【真読】 №144「おまえはどうだ?」

与えられた定命業をまっとうせず、不慮にして夭死してしまうことを非業の死と言うなら、それは普通のことではない。それゆえに非日常的なことであり不合理なことでもあり、絶対的少数なことであるはずだ。 しかし七年前の三月十一日に起こった出来事はその不…

【真読】 №144「非業の死」 巻六〈雑記部之余〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号61 非業の死とは夭死(ようし・わかじに)を云う。閻浮の人寿の定業に非ざれば、非業の死と云う。 その本説を出さば、『金剛寿命陀羅尼経』に曰く、その時世尊、東方に向かって弾指し、一切…

よこみち【真読】 №143「HAPPY BIRTHDAY」

子供の頃、誕生日と云えば友達を呼んでささやかな会食をしたり、親から玩具をもらって喜んだりという思い出がある。自分が子の親になってつくづく思うのだが、あれは親が子供の喜ぶ顔を見たくて行う家庭行事だったのだなとふり返っている。 そんな俗っぽいこ…