【真読】 №56「鐘を聞けば、偈を誦せよ」巻二〈音楽部〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)
鐘の祟り・・・?
テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号29
『諸経要集』に云く、「鐘を聞いて臥して起たざれば、護塔の善神嗔(いか)りて祟りをなす。現在は福薄く、来世は蛇身を受く。ゆえに鐘を聞けば偈を誦すべし。偈に曰く、
“洪鐘、震え響いて群生を覚(さと)す。
声、十方無量土に遍し。
含識群生、普く聞き知る。
衆生長夜の苦を祓除す。
また云く、
六識常に昏くして、終夜苦しむ。
無明に覆われて、久しく迷慵す。
尽夜(よもすがら)、鐘を聞いて覚悟を聞く。
神を浄域に怡(よろこば)せて円通を得る”」