【真読】 №45「羅網(らもう)」 巻二〈厳具部〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)
テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号26
世俗、羅網を神社の具と思えるは誤れり。もと仏前の荘厳の具なり。ゆえに『般若軌』(集経)の二十一種の供物に、「第二十、宝真珠網」と云えり。
また『上生兜卒経』にいわく、「一一の宝より百億の光明を出す。光明、微妙にして化して五百億の衆宝雑華荘厳宝帳となる。時に十方面の百千の梵王、各々一梵天の妙宝を持して、宝鈴となして、宝帳の上に掛く(今の世、鈴を懸けて荘厳とする本拠とすべし)。時に小梵王、天の衆宝を持して、以て羅網となし(これ羅網の出拠なり。なおまた帝釈の羅網は人常に言う所なり)、帳上に弥(わた)り覆す」と。