BON's diary

「何考えてんだ、お前はっ!」 「い、いろんなこと」

【真読】 №75「料理」 巻三〈祭礼部〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

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テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号37

 食物を営むを料理という本拠知れず、とある俗書の説に云えり。
 愚、按ずるに、この文字『行事鈔』の下に出たり。彼に云く、「『僧祇』に云く、“居士、僧に飲(食カ)しおわって遺余の食あれば、料理して比丘に与うべしと(已上)”」。しかるに「料理」の字はない点に多く出づ。食物を営むのみ料理と云うに非ず。総じて事をなすを料理という。『寄帰伝』に、獅子座を細工するを「獅子座を料理す」と云えり。この類多し、「はかりおさむる」の字義なり。食物に限りて料理と云うは、吾が俗の云い習はせなり。