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BON's diary

「何考えてんだ、お前はっ!」 「い、いろんなこと」

【真読】 №51「鐃」& №52「鈸」 巻二〈音楽部〉(『和漢真俗仏事編』web読書会)

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テキスト http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/818707 コマ番号28

№51「鐃」
古書を考えるに鐃(にょう)も鈸(はち)も同じ属(たぐ)いにして、古えの楽器なり。『事物紀原』に見えたり。または軍器にも用ゆ。『韻会』に云く、「鐃は泥交の切」。『説文』に「鐃は小鉦なり」(今の法事に用いる、これなるべし)。軍法には、卒の長、鐃を執る。『周礼』には「金鐃を以て鼓を止む」。註に、鈴の如くにして舌が無く、(广+秉・とって)あり。
 ○按ずるに、今の法事に鐃鈸を用いる本拠を繹(たずね)れば、上の條(№50「音楽の説」)に引く『法華経』の偈の「琵琶・銅鈸」の文をとるべし。

№52「鈸」
『韻会』に云く、「鈸は蒲撥の切。鈴の属」。『廣韻』には、「鈴の鈸」と。楽書に、「銅鈸は南斉の穆士素が造る所、その円(まるさ)は数寸。大なるは扶南(※かつてカンボジアベトナム南部に存在した国家)・高昌(※かつて新疆ウイグル自治区トルファン地区に存在した国家)・疎勒(※かつて東トルキスタンに存在した都市国家)の国より出たり。その円(まるさ)は数尺。隠起して浮漚(ふおう、水の泡)のごとし。葦(あしかわ)を以てこれを貫いて相い撃ち、以て楽を和す。唐の燕楽法曲に銅鈸相い和するの楽あり」。
 ○『大部補註』に云く、「通典を按ずるに、銅鈸またはこれを銅盤という」。
 
 注:文中の「鐃は泥交の切」「鈸は蒲撥の切」とあるのは、漢字二文字で一文字の発音を表す反切という表記法。「泥交の切」という場合、一文字目:泥(nei)の声母(子音、頭子音)nと、二文字目:交(kyou)の韻母(母音)youを合わせ、n+you=nyou(にょう)という発音を表す。